2010年11月5日金曜日

グーニーズ (映画)

映画「グーニーズ」は私の子供の頃からのお気に入りの映画の一つで、今でも時折DVDを取り出して観ています。作品をご存知のない方のためにストーリーを要約すると、この映画は80年代前半にアメリカで製作された作品で、アメリカ北西部の自然が残る田舎町を舞台に、十代の子供たちが家族の家の立ち退きを阻止するために海賊の宝探しをする、というものです。映画の詳細はこれ以上は触れませんが、私がこの映画の好きな理由の一つが音楽です。デイブ・グルーシンが作曲したサウンドトラックは、チャーミングかつ印象的で、個人的には映画音楽の中でもトップクラスの質だと思っています(主題歌はシンディー・ローパーでとても80年代的に元気です・笑)。

さて、この映画のサウンドトラック(歌ではない、アンダースコアの方)ですが、入手が不可能に近いという状態が続いていました。今年になって、Varese Saradandeというレーベルが映画25周年を記念して、アンダースコアのCD(初・完全版)を5000枚ほどリリースしたのですが、それを最近ようやく入手できました(既に中古でプレミア価格がつきはじめている)。長年ずっと欲しかった物なので、入手できてとても嬉しかったのと同時に、映画作品(他の芸術作品でもよいですが)が時代を超えて受け入れられるには何が重要なのかという事について、再考する良い機会にもなりました。

映画「グーニーズ」で言えば、この作品の一番の魅力は、子供時代には誰もがあこがれる、そして大人なっても心の片隅にずっと持ち続けるだろう冒険心や好奇心を、超能力やハイテク技術などの手を借りず、等身大に描いたことにあると思っています。もちろん、映画自体は、今日のCGや高い音質などと比べると落ちるのですが、そんなことは、作品の本質というものには関係ない、ということを改めて確認させてくれます。

私にとって映画「グーニーズ」は、時代、社会、文化に関係なく、人間にとって恋、愛、友情、知恵、努力、成長、美といったものは普遍的に尊ばれる、ということを確認させてくれる作品の一つです。みなさんも、機会があれば一度ください。


PS.
さて、脚本エディターとして別の視点からこの映画を語るとすれば、「人物を個性的に(魅力的に)描ききる」という物語を形作る上で最も大切なことを行うことの重要性の確認、ということになるでしょう。小説にしても映画にしても、初心者は「世界観」を描いたりや「ストーリー」を追う事に手一杯で、人物を描くのを忘れる傾向があります。結局のところ、私たちは「人」に共感するものだ、ということは常に頭に入れていないといけないでしょう。





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